こんにちは、くらぴょんです。
今回は、みなさんが何かを考える時に注意すべきバイアスを解説しようと思います。
私たちは、現在とんでもない量の情報を毎日浴びています。
この情報を全て処理することはできません。
そもそも、人は極力考えたくない生き物なのです。
考えることをあまりしないので、私たちは正確な判断をすることができません。
では、それを防ぐためにどうしたら良いのでしょうか。
バイアスを知っておけば良いのです。
知っておくだけで対策ができます。
その前に、そもそも心理バイアスとは何なのかを見ていきましょう。
心理バイアスとは
心理バイアスとは、事前に起きた直感、感情、考えです。
私たちは非常に多くの情報を処理していますが、情報の真偽を見分ける際に大きな役割を果たしているのが「知覚」です。
知覚には、過去の経験が必ず影響を与えます。
研究では、以下の2つのグループに分けました。
・結婚生活で満足していることを聞いてから、結婚生活の満足度を聞いたグループ
・結婚生活で不満足なことを聞いてから、結婚生活の満足度を聞いたグループ
その結果何が分かったかというと、前者の方が結婚の満足度を高く評価し、後者の方が満足度を低く評価しました。
つまり、私たちは客観的に判断ができません。
その理由は心理的バイアスがあるからです。
さて、バイアスの種類をみていきましょう。
イケア効果
イケア効果とは
何かに労力を費やせば費やすほど、それに感じる愛着も価値も高くなるバイアスのことです。
イケアの商品は自分で組み立てることからこの名がつきました。
人は労力を多くかけるとそれだけ評価を高くします。
例えばホットケーキミックスの事例
以前アメリカでは水を加えただけでできるホットケーキミックスが発売されていたそうです。
合理的に考えると、水を混ぜるだけでできるなら、ありがた過ぎますが、これはあまり売れなかったそうです。
そこでマーケティング担当者は、あえて手間をかけさせるようにしたそうです。
卵や牛乳を自分で入れるようにしたということですね。
そうすることで、ホットケーキミックスの売り上げがとても伸びたそうです。
アンカリング効果
先に与えられた数字や情報(アンカー)によって、その後の判断や行動に影響が及ぼされるという現象を表す心理学用語です。
人は何かを判断するときに合理的な判断をせずに、相対的に判断しています。
相対的な判断をするには、比較するものが必要になります。
それが、最初に印象に残った数字やものです。
例えば、
・不動産は悪い物件を見せてから、良い物件を見せるとより良い物件に見える。
・初めに高い商品を見せてから、やすい商品を見せるとお買い得に見える。
このように、基準になるものと比べて良いか悪いかを判断しています。
しかし、最初にみたものがそもそもいいものではないと、悪いものでも良いものに見えてしまいます。
よって、自分は何を基準にしているのか、前提はなんなのかを知るのが大切です。
バンドワゴン効果
これは、社会的証明の原理の影響を受けているバイアスです。
社会的証明の原理とは、みんながいいと思っているものは正しいと思うことです。
バンドワゴン効果とは、流行に乗り遅れたくない、流行しているものは価値があると思う効果のことです。
・タピオカミルクティー
・行列のできる店
これらは、バンドワゴン効果のわかりやすい例ですね。
人の意見に私たちは流されやすいとことがあるので、社会心理学について書いたこちらの記事もご覧ください。
確証バイアス
これは、自分に都合の良い情報ばかりを集めてしまい、自分の意見をの反論や反証を探そうとしないバイアスです。
都合の良い情報しか集めないので、間違ったことでも正しいと思ってしまいます。
例えば、子宮頸がんのワクチンは日本は摂取率がものすごく低いです。
これはワクチンを打った人がたまたまギランバレー症候群のような症状を出したことが原因と報道されましたが、今はなんの相関もないことがわかっています。
しかし、ワクチンが悪い情報ばかり集めてしまうので、摂取率が低くなっています。
確証バイアスは特に大きなお金を扱うときや、ビジネスをやるときは気をつけたいバイアスです。
敵意帰属バイアス
敵意帰属バイアスとは相手にされた行為を、敵意や悪意から生じたものと捉える傾向のことです。
煽り運転や肩がぶつかってガタガタ言うヤンキーはこのバイアスが強いと言えます。
この二つの例を見てもらうとわかるように、敵意帰属バイアスが強いほど攻撃的になりやすいという研究もあります。
こんな人におすすめなのが、ABC法で受け止め方を変えることです。
自己奉仕的バイアス
自己奉仕的バイアスとは、自分に対して都合の良い考えを持つことです。
確証性バイアスに似ていますが違います。
成功した場合は「自分の実力だ」と言うのに対して、失敗した場合は「周囲のせいだ」と自分以外が原因だと言うのが自己奉仕的バイアスです。
現在バイアス(現在志向バイアス)
現在バイアス(現在志向バイアス)とは、目の前にある事柄を過大評価してしまう傾向のことです。
このバイアスはダニエル・カーネマン氏によって提唱されました。
研究では
・今すぐもらえる10万円
・一年後にもらえる10.5万円
あなたはどちらを選びますか?
額面を見ると、後者の方が良いのはわかると思います。
投資に回しても、5%のリターンは平均より高く、それが約束されているので投資としても悪くありません。
しかし、ほとんどの人が目先10万円を選んでしまうのです。
現状維持バイアス
現状維持バイアスとは、変化や未知のものを避けて現状維持を望むことです。
人は変化を嫌います。
なぜなら、現状維持する方が昔は生き残りやすかったり、身の安全を確保しやすかったからです。
しかし、現在は変化が指数関数的に大きくなっているので、このバイアスに囚われていると取り残されてしまいます。
まとめ
さまざまなバイアスを取り上げましたが、大事なのは自分だけの判断で決めないことです。
いろんな人の意見を聞いて、いろんな角度から調査する必要があります。
そのために人と関わる場所に参加してください。
もちろん、レベルが高い人たちに限りますが。
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