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戦争で使われたプロパガンダ6連をわかりやすく解説

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戦争で使われたプロパガンダをわかりやすく解説

こんにちは、くらぴょんです。

今回は戦争プロパガンダについて解説していきます。


【要約】君主論〜戦いのリーダーの必読書、戦争プロパガンダはこの本からはじまった〜
こんにちは、くらぴょんです。 今回はナポレオンやヒトラー、スターリンなどの独裁者が愛読していた「君主論」の解説をします。

戦争はやっている人たちは幸せにはなりません。

やってもらっている人たちが豊かになるのです。

では、なぜ戦争をする国は高い志しと誇りを持って戦うのでしょうか。

それは、戦争をする国のリーダーが巧みに国民を動かしているからです。

どのように、動かしているのか?

それが、プロパガンダ(大衆扇動)です。

これから、具体的に戦争で使われたプロパガンダを解説していきます。

ユニバーサルゴール

人はゴールを示された方が安心して行動することができます。

この仕組みをうまく利用するには、ゴールが聞き手に対して魅力的でなければなりません。

そのゴールが、アリゾナ州立大学のノア・J・ゴールドスタイン博士が提唱した「ユニバーサルゴール」です。

社会的影響力に関する200以上の論文を分析したものです。

ユニバーサルゴールには聞き手に影響を与える原動力が異なる3種類のゴールがあります。

・アフィリエーションゴール
・アキュラシーゴール
・ポジティブセルフコンセプト

中でも、アキュラシーゴールを使っていました。

アキュラシーとは正確性という意味で、人は正しいことをしていると思いたいのです。

具体的にどのように使っていたのか見ていきましょう。

宣戦布告をするときに、必ずと言って良いほど

「我々は戦争を望んでいるわけではない」

と言っていたそうです。

そして、「平和のために我々は戦う必要がある」と、要約するとこのようなことを言っていました。

なぜかというと、戦争に対する恐怖は常識的に考えて歓迎するべきものではないからです。

よって、まずは平和を愛していると見せかける方が得策だからです。

そして、「平和のため」と正しいことをしていると国民に伝えているのです。

しかし、平和を謳っているのに、多くの戦争が起こっていたのかと疑問に思うかもしれません。

確かにそうです。

友達の紹介で会う人(Aさん)は魅力的な異性で、交際できたらいいなと思うほど魅力的です。

この時のゴールは「交際」です。

もし、Aさんが甘いものが好きであれば、辛いものは食べに行こうとは誘いません。

しかし、紹介者がAさんは「辛いものが好きで赤からに行きたがっている」と、あなたに伝えてきたらどうでしょうか。

あなたが甘いものが好きでも、「赤から」に行こうと誘うかもしれません。

つまり、相手が望んでいるからゴールのために行動するのです。

戦争も同じです。

敵国が仕掛けてきたから戦争をせざるをえないと国民に、例えだと友達の紹介があなたに、伝えるのです。

本当は敵国も戦争を望んでいなかったとしても。

敵のリーダーは悪魔

例え敵対状態にあっても、1群(1国)の人間全体を憎むことはできません。

あなたもこのような経験はあるのではないでしょうか?

部活で対戦する敵でも、相手チームには友達がいることもあります。

敵だからといって友達を嫌いになるという人は少ないのではないでしょうか。

つまり、大勢の人たち全員を憎むことはできないのです。

では、どうすると良いのでしょうか。

相手国の指導者に敵対心を全集中させます。

例えば、

「ドイツ国民」ではなく「ヒトラー」
「イタリア人」ではなく「ムッソリーニ」

このように、国民が敵をイメージしやすいようにするのです。

AKB48と言われるより、前田敦子さんがいたAKB48と言われた方が想像しやすいですよね。

これと同じで、敵を明確にして想像しやすくするのです。

そうすることで、敵対心を強くしたり、闘争心に火をつけるたりすることができるのです。

残虐さの強調

戦争プロパガンダではしばしば、敵側の残虐さが強調されます。

ここで言うプロパガンダによく見られる現象とは、

敵だけが残虐行為を行っており、自国の軍隊は、国民のために、さらには他国の民衆を救うために活動しており、国民から愛される軍隊であると信じ込ませようとすることです。

例えば第一次世界大戦中に流布した「手を切断されたベルギー人の子供たち」という話があります。

イタリアなど各国で残虐された子供たちの話を繰り返すことで、イタリア国民に参戦する必要性を訴えました。

しかし、この報道の信憑性を確かめるべく詳細を調査してみたそうですが、いずれのケースも、作り話であることが判明しました。

つまり、本当か作り話かどうかは関係ありません。

繰り返し、国民の記憶に残すことで、本当にあったかのように伝わるのです。

そして、敵対心を強めていきます。

われわれの受けた被害は小さく、敵に与えた被害は膨大

戦況がおもわしくない場合、プロパガンダは、自国の被害、損失を隠蔽し、敵の被害を誇張して伝えます。

情報を伝えない事も情報戦です。

人は伝えられていない知らされていない情報に気づくことはできません。

例えば、第一次世界大戦開戦から1ヵ月のフランス軍の被害はすでに死者は約313,000人にのぼっていました。

しかし、フランス軍はいっさい被害を公表しませんでした。

また、戦死者の名簿も発表しませんでした。

第二次世界大戦中の日本も同じように報道をしていました。

士気が下がること恐れていたからです。

詳しくはこちらの記事をご覧ください。

総合芸術に昇華する

プロパガンダの基本は人の心を動かすことです。

感動は世論を動かす原動力であり、プロパガンダとは切っても切り離せないものです。

例えば、ヒトラーはオペラのビジュアル的要素を政治集会に導入しました。

また、大衆集会はロックフェスティバルをイメージして作っていました。

ときには、詩人・画家・風刺画家なども戦争プロパガンダに手を貸すこともありました。

感動は人の心を簡単に動かすのです。

疑問を投げかけさせない

戦争プロパガンダに疑問を投げかけるものは誰であれ、愛国心が足りないと非難されます。

むしろ、裏切り者扱いにされます。

もし、熱狂的なディズニーファンがいるところで、あなた1人がディズニーに対する疑問を投げかけると非難されるのは想像できると思います。

例えば、「ミッキーってネズミじゃん、ネズミの何がいいの?病原菌だらけだぞ。」と言った場合、一生ディズニーに行くな、見るな、しゃべるなと言われるでしょう。

少し、過剰かもしれませんが非難されるのは間違いありません。

しかし、2人以上非難する人がいると、うまく世論を導くことができません。

この例だと、ディズニー批判する人がもう1人いると、ディズニーファンを団結させることが一気に難しくなります。

アッシュの同調実験でも証明されています。

逆に、同調させるために、集会にはサクラを忍ばせておくことがよくあります。

自己啓発セミナーは盛り上げて、同調させるためにサクラがよく忍び込んでいます。

冷静な人は気持ち悪いと感じるはずです。

気持ち悪いと感じる人が多くいると、自己啓発セミナーはうまく機能しません。

サクラを使って感動したと思わせるようにする必要があるのです。

つまり、世論を動かすためには、いかに疑問を持たせず、持つ人を孤立させるかが大事です。

想像して欲しいのですが、嵐の国立競技場でのコンサート中に嵐の批判をいうことはできないでしょう。

まだ、7万人だから良いですが、これが何十万人のところで言うことができる人はほとんどいないです。

いても少人数なので、多数派にのまれます。

ナチスの宣伝原則の中に

・非難を受け入れない

という、内容があります。

日本の戦争の映画でも、戦争に対して、後ろ向きな発言をする兵隊には厳しい罰を与えられているのを見たことがあるでしょう。

どこの国でも、戦争中に非難は受け入れないようにしていたということです。

まとめ

今回は戦争で使われた、プロパガンダを紹介しました。

他にもプロパガンダに関する記事を書いているのでそちらもご覧ください。





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